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食事補助Ticket Restaurantニュースレター(第2号)2018年12月

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日仏の働き方比較に見る、労働生産性向上のヒント

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2018年6月に成立した「働き方改革関連法案」は、2019年4月より順次施行予定であり、企業によっては対応が急務となっています。「働き方改革」がバズワードとなるなか、日本の労働生産性が先進国のなかで低いという報告や記事が見られます(注1)が、日本の労働生産性は本当に低いのでしょうか。また、効果的な改善策はあるのでしょうか。

 

2018年8月23日付の日本経済新聞に、フランスの研究機関による考察記事が掲載されています。著者は日本経済を専門とするSebastien Lechevalier(セバスティアン・ルシュバリエ)氏です。日仏の労働生産性の違いは、主に労働時間と労働形態にあると指摘しています。以下、日仏の比較を記事から抜粋してみます。

 

労働生産性の比較(労働時間1時間当たりの国内総生産(GDP)):日本42ドル、フランス65.6ドル(経済協力開発機構(OECD)、2015年)

年間労働時間の比較:日本1710時間、フランス1514時間(OECD、2017年)

 

労働形態と生産性の因果関係を表すデータは存在しないものの、生産性にプラスの効果を与えている労働形態の事例として、一部のフランス企業における効果的な取り組みが挙げられています:

・従業員が最低1時間の昼休みをきちんと取れるようにする

・勤務時間中に複数回の休憩を導入

 

また、先進国の仕事満足度調査でフランスが日本を上回っているというデータを示すとともに、仕事満足度の高さが労働生産性にプラスに作用することが複数の調査で明らかになっているとしています。

 

仕事満足度の比較1(内閣府):日本46.1%、フランス69.6%

仕事満足度の比較2(国際社会調査プログラム(ISSP)、2015年):日本16%未満、フランス31.4%以上

 

著者は、日本企業が正規雇用と非正規雇用の差別化や賃金上昇の抑制によって労働コストの圧縮に成功したものの、労働生産性の向上には失敗していると指摘しています。そして、従業員の満足度の改善こそが、企業のみならず日本経済全体にメリットをもたらすと述べています。

 

これからの日本のとるべき道は、(1)さらに賃金抑制を続けて中国等の労働コストの差額を縮小するか、(2)働き方を変えて、フランスを含めOECD諸国との労働生産性の格差を縮小するか、の二択であるとしています。日本の過去の施策(1960年代~70年代に労働コストを増やしたことが技術革新につながった)との日本の経済学者の知見の紹介で結びとしているとおり、今までの論考からどちらの方向に進むべきかを示唆しています。

 

エデンレッドジャパンでは、「働く人の生産性向上委員会 職場改善プロジェクト」第3回セミナー(2018年8月29日実施)で就業時間中の効果的な休憩の取り方や手軽に始められる取り組みをご紹介するなど、引き続き労働生産性向上に役立つ情報提供や各種支援を進めてまいります。

 

参考記事のタイトル:フランスに学ぶ働き方改革 時短、生産性向上に寄与

S・ルシュバリエ フランス社会科学高等研究院(EHESS)教授

2018年8月23日 日本経済新聞 経済教室

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34446070S8A820C1KE8000/

 

注1:「労働生産性の国際比較」、公益財団法人日本生産性本部、https://www.jpc-net.jp/intl_comparison/