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ワークエンゲージメント尺度3種類をチェック!測定方法や質問項目も解説

2023.05.01

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ワークエンゲージメント尺度とは「活力」「熱意」「没頭」がそろった状態を指すワークエンゲージメントが、どの程度かを測定するためのテストのことです。3種類の尺度が何を測定することでワークエンゲージメントの高さを判断するものなのか解説します。併せてワークエンゲージメントを高める意義や高めるための施策も見ていきましょう。

ワークエンゲージメントとは何か

ワークエンゲージメント尺度について理解するために、まずはワークエンゲージメントが何かを解説します。理解しやすいよう、「活動水準」と「仕事への態度・認知」の2軸でできる4つのスペースのうち、ワークエンゲージメントがどこに位置するかも確認します。

活力、熱意、没頭がそろった状態

仕事に対しポジティブな気持ちを持ち集中して取り組めるワークエンゲージメントの高い人は、「活力」「熱意」「没頭」がそろった状態です。

ワークエンゲージメントの3つの要素をそれぞれチェックしましょう。

「活力」は仕事をしているときにいきいきとした気分になることです。十分な活力があれば、トラブルや困難な状態に陥ったとしても「きっと解決策があるはず」と意欲を持って課題の解決に取り組めます。

「熱意」は仕事に対しやりがいや誇りを感じている状態です。仕事に取り組むのは意味のある素晴らしいことだと感じているため、よりよくするための努力を惜しみません。

活力と熱意を持って仕事に取り組んでいるとき、業務へ集中し取り組みやすくなることが期待できます。この状態が「没頭」です。

ワークエンゲージメントの位置付け

より深くワークエンゲージメントについて理解するために、「活動水準」と「仕事への態度・認知」の2軸を交差させてできる4つのスペースのうち、ワークエンゲージメントがどこに入るかを確認します。

上の図で分かるとおり、ワークエンゲージメントは「活動水準」も「仕事への態度・認知」も高い右上にあります。対となるバーンアウトは左下にあり、2軸のどちらも低いのが特徴です。他にも左上にワーカホリズム、右下に職務満足感があります。それぞれの特徴を見てみましょう。

  • ワーカホリズム:仕事をしなければいけないという強迫観念から積極的に働いている状態
  • バーンアウト(燃え尽き):仕事に対し否定的な感覚を持っており行動もしない状態
  • 職務満足感:立場や役割に対する満足感から仕事に対しポジティブではあるけれど仕事に積極的ではない状態

ワークエンゲージメントを測定するワークエンゲージメント尺度は3種類

ワークエンゲージメントがどの程度なのかを測定するには、以下に挙げる3種類のワークエンゲージメント尺度のうちいずれかを用います。

  • UWES(ユトレヒト・ワークエンゲージメント尺度)
  • MBI-GS(マスラック・バーンアウト・インベントリー)
  • OLBI(オルデンバーグ・バーンアウト・インベントリ)

一般的に広く用いられているのはUWESです。ワークエンゲージメントの活力、熱意、没頭がどのくらいあるかを測定します。

一方、MBI-GSとOLBIで測定するのはバーンアウトの程度です。ワークエンゲージメントの正反対に位置する状態を調べることで、ワークエンゲージメントの程度を測ります。

3種類のワークエンゲージメント尺度について詳しく見ていきましょう。

UWES(ユトレヒト・ワークエンゲージメント尺度)

ワークエンゲージメント尺度の中でも広く用いられているのはUWESです。仕事にどのくらい積極的に意欲を持って取り組めているかを測定します。

17項目の質問で測定する通常版の他に、9項目の質問で測定する短縮版、3項目の質問で測定する超短縮版の3種類があり、状況に合わせ使用するテストを選べるのが特徴です。

UWESの質問項目

17項目の質問で構成される通常版UWESの質問項目のうち3つを紹介します。

  1. 仕事をしていると、活力がみなぎるように感じる
  2. 自分の仕事に、意義や価値を大いに感じる
  3. 仕事をしていると、時間がたつのが速い

「1」の質問は活力に、「2」の質問は熱意に、「3」の質問は没頭に関するものです。このようにワークエンゲージメントを構成する3つの要素を測る質問で構成されています。

UWESの測定方法

UWESでワークエンゲージメントがどの程度か測定するときには、各質問項目が以下の6種類のうちどれに当てはまるかで回答します。

  • いつも感じる:6点
  • よく感じる:4.5点
  • 時々感じる:3点
  • めったに感じない:1.5点
  • 全く感じない:0点

質問は全て活力、熱意、没頭の3項目いずれかに分類されています。それぞれの項目の平均を計算したものが、UWESのワークエンゲージメント・スコアです。

MBI-GS(マスラック・バーンアウト・インベントリー)

ワークエンゲージメントの真逆にあたるバーンアウトの程度を測定し、ワークエンゲージメントの高さを調べるのがMBI-GSです。

MBI-GSの質問項目

質問項目は合計16項目あります。16項目の内訳は、疲労感5項目、冷笑的態度5項目、職務効力感6項目です。質問項目の一部を見てみましょう。

  • 1日の仕事が終わると疲れはててぐったりすることがある
  • 自分がしている仕事の意味や大切さがわからなくなることがある
  • 自分は職場で役に立っていると思うことがある

MBI-GSの測定方法

MBI-GSはバーンアウトの程度を測る尺度のため、質問回答を集計したスコアは高いほどバーンアウトに近い状態です。反対にスコアが低いほどワークエンゲージメントが高い状態といえます。

OLBI(オルデンバーグ・バーンアウト・インベントリ)

OLBIもMBI-GSと同様にバーンアウトの状態がどの程度かを調べる尺度です。バーンアウトの程度が高いほど対極にあるワークエンゲージメントは低いですし、バーンアウトの程度が低いほどワークエンゲージメントは高いと判断できます。

OLBIの質問項目

質問項目は「離脱」と「疲弊」の2つに分類できます。それぞれの項目に否定的な質問と肯定的な質問が4項目ずつあり、合計で16の質問に回答する内容です。

OLBIの測定方法

回答は「全くそう思わない=1」「とてもそう思う=4」の1~4で回答し、離脱と疲弊それぞれの数値を足して計算します。この値がスコアです。

高いほどバーンアウトの傾向が強く、低いほどワークエンゲージメントの傾向が強いと判断できます。

ワークエンゲージメントを高める意義

ワークエンゲージメントの測定は自社の現状把握を行い、ワークエンゲージメントを向上させるときに役立ちます。ワークエンゲージメントの向上には、どのような意義があるのでしょうか?企業にとってのメリットを解説します。

生産性や業績の向上

従業員のワークエンゲージメントが高まると、熱意を持って仕事に取り組むため、生産性アップやよりよい製品のアイデアなどの提案が増えると期待できます。行動力も十分ある状態のため、従業員自ら積極的に行動し、ヒット商品や画期的なサービスを生み出すかもしれません。

顧客が期待する以上の高品質な商品やサービスを常に打ち出せれば、業績アップが期待できます。ワークエンゲージメントが高ければ、従業員は仕事に没頭している状態のため、よりよいものが素早くできる体制を作れるかもしれません。

従業員のメンタルヘルスの向上

いきいきと熱意を持って仕事に取り組んでいるとき、従業員のメンタルヘルスは良好に保たれやすい状態です。多少のストレスがあってもやる気を出せますし、モチベーションも高く維持しやすいでしょう。

このようにメンタルヘルスが良好な従業員が増えれば、常にモチベーションを高く維持し続けられる従業員が育ちやすい環境が社内にできるかもしれません。

従業員定着率の向上

従業員定着率の高まりを期待できるのも、ワークエンゲージメント向上の意義の1つです。仕事に対してポジティブに取り組めると、おもしろさを感じられるようになります。

仕事がおもしろいと感じれば、より積極的に「もっとよくする方法はないか?」と考え始める従業員が増えるでしょう。おもしろく取り組める仕事のある職場を「辞めたい」と思う人は減り、従業員定着率の向上が期待できます。

ワークエンゲージメント向上に向けた施策

ワークエンゲージメントの向上は企業にとってよい影響があると分かりました。現状よりワークエンゲージメントを高める取り組みを行うには、「仕事の資源」と「個人の資源」を意識するとよいでしょう。

  • 仕事の資源:上司や同僚のサポート、担当した仕事へのフィードバック、研修やセミナー、仕事の裁量権など
  • 個人の資源:「自分ならできる」と思える自己効力感、「どうにかなる」と思える楽観性など

2つの資源を増やすことで、ワークエンゲージメントを高められます。資源を増やすためには、どのような取り組みが有効なのでしょうか?

適切な人事制度

従業員が十分に力を発揮でき高いモチベーションを維持できる、ワークエンゲージメントの高い状態を作るには、従業員が自らの持つスキルや技術を生かし成果を出せる環境であることが重要です。そのためには適材適所の人材配置が可能な人事制度が欠かせません。

同時に成果が出ればそれに見合う報酬を支払える評価制度も必要です。

良好な人間関係

従業員同士の良好な人間関係が生まれるよう、環境整備の実施も重要です。いつでも気軽に声をかけあえる関係性ができていれば、問題が発生したときやトラブルに直面したときに助けを求められます。

スムーズなコミュニケーションが生まれやすい職場作りをするには、休憩スペースを設置するとよいでしょう。コーヒーやお茶などを用意し、自然と従業員が集まりやすいようにすると、挨拶やちょっとした会話から人間関係構築につながります。

快適に働ける職場環境

職場が快適に働きやすい場所になっていることもポイントです。オンとオフを切り替えられるよう、仕事用のスペースの他に休憩用のスペースがあると、リフレッシュして仕事の集中力を保ちやすくなります。

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ワークエンゲージメント尺度で業績アップへ

ワークエンゲージメントの向上は業績アップにも役立ちます。向上を目指すなら、まずはワークエンゲージメント尺度による現状把握が必要です。加えて具体的な施策を実施しましょう。働きやすい職場環境作りには「チケットレストラン」も役立ちます。資料請求はこちらから

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