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効果の高いインフルエンザ予防・対策5選!オフィス・職場の感染防止策を解説

2020.11.18

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日本では毎年1,000万人がインフルエンザにかかっています。国立感染症研究所の調査によると、毎年11月頃からインフルエンザウイルスの活動が活発化し、人から人へ感染して増殖を繰り返し、12月頃に本格的に全国に流行します。

今年は、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、オフィスでの感染症対策に余念がない企業も多いのではないでしょうか。そこで、すぐに取り組める「オフィスのインフルエンザ対策」について紹介します。

インフルエンザ対策を積極的に取り組むべき理由

インフルエンザウイルスに感染すると、のどの痛み、鼻汁、咳などが出たり、38℃以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状が出ます。ピークは1~3月で、4〜5月にかけて減少していきます。毎年多くのインフルエンザ感染者が出ます。免疫力の弱い0~9歳の小児や70歳以上の高齢者が重症化しやすく、インフルエンザが原因で亡くなる多くは65歳以上の高齢者です。(※1)

20〜50代は感染しても重症化リスクは少ないものの、従業員がインフルエンザに感染することで、家族や他の従業員、クライアントへの感染も懸念されます。また、人員が減ることによって、他の従業員へ業務の負担がかかったり、業務の進捗が遅れるなど、さまざまな影響が出ます。そのため、企業全体でインフルエンザ対策に積極的に取り組むことが重要です。

オフィス・職場でのインフルエンザ対策

インフルエンザウイルスの主な感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」の2つです。「飛沫感染」とは、くしゃみや咳、つばなどの飛沫と一緒に飛んだウイルスを、別の人が鼻や口から吸い込んで感染してしまうものです。

「接触感染」とは、くしゃみをおさえた手でドアや物を触りウイルスが付着し、別の人がそのドアや物を触ることによって手にウイルスが付着し、口や鼻を触って粘膜から感染します。そのため、「飛沫感染」と「接触感染」を防ぐことで、職場でのインフルエンザの感染拡大を抑えることができます。(※2)

会社として取り組むべき職場でのインフルエンザ対策を紹介します。また、これらの対策は新型コロナウイルス感染予防にもつながります。(※3)

(1)咳エチケット
新型コロナウイルス感染拡大予防で広く認知されるようになりましたが、咳エチケットはインフルエンザ予防にも有効です。直接手で抑えるのではなく、マスクやハンカチ、上着などで抑えることが重要です。

また、咳やくしゃみの症状がある社員には、飛沫感染を防ぐため、マスクの着用を徹底してもらいましょう。

(2)出社後、外出後の手洗い・うがい・消毒
流水と石鹸による手洗いは手指などに付着したインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法です。また、手洗い後にはアルコール消毒も併せると効果が高いので、出社後や外出から帰った後は、社員に必ずうがい・手洗い・消毒を行うようにしましょう。その際、スマートフォンの消毒も行うとより対策できます。

(3)流行前の予防接種
インフルエンザワクチンには、発症する可能性を低減し、重症化を防ぐ効果があります。(※4)ワクチン接種を定期的に呼びかけたり、接種費用を企業負担する企業も増えています。
※4:インフルエンザワクチンを接種することで、インフルエンザの症状を一定程度抑制する効果が認められていますが、必ずしも発病・重症化しないわけではありません。厚生労働省の発表によると、2015/16シーズンの研究ではワクチンの有効率は60%とされています。

(4)オフィスを適度に加湿する
インフルエンザウイルスは低温で乾燥した環境で活発に活動するので、オフィス内の湿度を上げることで、ウイルスの活動を抑えることができます。また、人間側も、空気が乾燥することによって気道粘膜の防御する機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなってしまいます。

それを防ぐためにも、加湿器などで50~60%の適度な湿度を保つようにしましょう。

(5)こまめな換気
密閉された部屋ではウイルスや汚れなどが空気中に漂っています。1~2時間に1回程度の換気を行い、オフィス内の空気の入れ替えを行います。在宅勤務の場合も、同様に部屋の換気を行いましょう。

対角にある窓同士を全開にし、部屋全体の空気を入れ替えるようにするとスムーズです。

また、身体の免疫力が弱ると感染しやすくなったり、重症化してしまったりする可能性があります。残業が続いている従業員への声がけをはじめ、日頃から十分な睡眠と栄養を摂取し、免疫力を高めるよう従業員に周知していくことも大切です。

従業員がインフルエンザにかかったら?

従業員がインフルエンザにかかった場合、まずは検査が陽性だったことを報告してもらいます。出社については、学校保健安全法(昭和33年法律第56号)の規定に則る企業が多く、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」を出社停止期間の目安としています。

ただし、医師が「感染のおそれがない」と認めたときは、この限りではありません。また、出社前に「治癒したから出勤してよい」という医師による診断書を取得させて提出を求める企業もあります。

家族がインフルエンザに発症した場合は、毎朝検温をし、熱がないことを確認してから出社するように促しましょう。従業員が一人でもインフルエンザにかかったら、社内の感染拡大を防ぐために消毒をこまめに行うことが重要です。

・ドアの取っ手
・ロッカーの取っ手
・オフィスの照明や暖房器具のスイッチ
・会議室の机

など、共有で人がよく触るものは1日に何回もアルコール消毒液で拭くようにします。給湯室やお手洗いのタオルも共有していると接触感染につながるので、従業員自身のハンドタオルを使ってもらうことも感染予防対策になります。

まとめ

社内でインフルエンザ感染者を出さないためには、事前にさまざまな対策を取ることが重要です。従業員一人ひとりの心がけと行動が大切になるため、新型コロナウイルス感染予防と合わせて、積極的に発信してインフルエンザを予防する意識を高めていくようにしましょう。

《参考資料》
※1:インフルエンザとは / 国立感染症研究所
※2:インフルエンザ(季節性)対策 / 首相官邸
※3:インフルエンザを防ぐポイント / 政府広報オンライン
※4:「ワクチンの効果、有効性について教えて下さい」 インフルエンザQ&A/厚生労働省」

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